共有不動産と賃料
不動産法共有不動産共有物裁判手続今回のテーマは、「共有名義の不動産所有者は家賃を受け取る権利があるのか」というものです。
それでは早速、以下の具体例をもとに検討してみましょう。
「A,B,Cの三人の共有名義の物件をAが大家として賃貸している場合」
ある共有物件を、Aが大家としてZに家賃15万円で賃貸している場合、BとCはAに対して家賃の請求をすることが出来るのでしょうか。答えは結論から言うとYesです。共有不動産の賃料を独り占めしている共有者に対して賃料の分配を請求することができます。共有の不動産を賃貸借している場合の賃料は各共有者で合意がない限りは「可分債権(分けることができる債権)」とされるので、各共有者が共有持分相当額を賃借人に請求することができます。
この例でいうと、BとCはAに対して5万円ずつ請求することが可能ということになります。
以上のように、共有名義の物件を賃貸し、家賃を受け取ることが出来ていない場合は、その分を請求することが可能になります。また、賃貸借契約書がない場合や、賃料がわからない場合においても同様に請求することが出来ます。共有不動産の賃料が分配されないという悩みをお持ちの方は、弊所、都総合法律事務所までお気軽にご相談ください。
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