共有物分割請求訴訟とは
共有物分割請求訴訟とは、複数人の共有者で分割するか否か、分割することは合意できていても、その分割の方法について合意できない場合に、裁判所で判決で強制的に決めてしまう場合に行われます。
この訴訟で対象となるのは、主に不動産ですが、株式が対象になる場合もあります。
では、強制的に決めると言っても、その分割方法は単に均等に分割するだけということに限りません。
例えば、元々細長い土地をさらに均等に分割してしまうと、幅30センチで奥行10メートルの土地になりかねず、笑い話にもなりません。
判決で共有状態を解消する分割方法としては、
現物分割
価格賠償による分割
換価分割
価格賠償による分割
換価分割
があります。
現物分割とは、共有になっている主に不動産を共有持分の割合で物理的に分割する方法です。共有物を実際に切ってしまいそれぞれの持分割合に応じて分けるものです。
価格賠償による分割とは、共有者のうち特定の人が、他の共有者に対して代償金を支払って、その持分を取得する分割方法です。簡単に言えば、1人が他の共有者の共有持分全部を買い取って、共有状態であった物を単独所有に変更させるという方法になります(全面的価格賠償)。
換価分割とは、共有状態にある物を共有者以外の第三者に売却してしまい、その売買代金を共有持分割合で分割するという方法です。この場合、共有者であった人全員がその物を手放すことになり共有権を喪失することを意味します。また判決では第三者への売却方法は原則競売でおこなうことが命じられます。